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2011年12月 アーカイブ

振り落とされぬようご用心


せっかく海外に行くならサムロだろうと、バンコクにいる間、サムロに乗りました。


サムロとは、現地の人に聞いてみると、サムロウという感じの発音らしいが、いわば三輪自動車のことです。


ドアも何もなしの、屋根だけついた、それこそあけっぱなしの軽自動車だが、暑いバンコクではこれで充分。


ただし、この三輪自動車、ぶっ飛ばす。


時速60キロくらいでがむしゃらに走るから、真っすぐの道ならまあ安定もしているが、曲がり角に来たらたいへん、みごとに横倒しになります。


客も人間もほうり出されてしまいます。


かたわらにいる連中がそれっと群がるので、人間を助けるのかと思って見ていると、客の持っていた品物の散らばったのをひろいに行くという。


しかし、そんなことはざらにあるわけではないので、街へ出ると、そのサムロに乗りました。


見れば、タクシーよりも多く走っているし、ちょっと立ち止まっていると、すぐ近寄ってくるから、さがす手間はいらない。


そこで行き先を言って値段は交渉で決める。

交渉がおもしろい

海外旅行へは何度か行ったけどタイ語はわからないので、身ぶり手ぶりで言うのだが、その交渉がおもしろい。


二本出して二十バーツか、三本出して三十バーツくらい出せば、バンコクの街の中ならたいていのところへ行ける。


そうやって乗り込んで、座席へ腰をおろしたら、こんどは屋根を支えている柱とか、まわりのつかめるところは何でもいいから、しっかりとつかむことが大事です。


真っすぐな道でもそれこそうっかりしていると振り落とされるからです。


走れば涼しいし、珍しい街の風景も見やすいが、ただ一つ、このサムロの使っている油がなんともくさくって、濁ったガスをそこらじゅうに振りまいて走るのが難といえば難だ。


タクシーに乗ったって、日本のようにきれいなタクシーは望めないし、クーラーもないタクシーに閉じ込あられてフウフウいうくらいなら、このサムロに限る。


多少の危険ときたなさを我慢すれば。

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